コンテンツにスキップ

第1回(追加開催・6/15)ダイジェスト:人間の認知容量の解除

AIを「便利な道具」から「事業構想の前提」へ。

2026年6月15日の追加開催(第1回・2回目)のダイジェストです。メイン回(5/26)の内容を ベースに、産業転換の具体例などを加えてお届けした回です。参加者ご自身の手でAIを動かし ながら、「AI×戦略×実践」の最初の一歩 ―― 人間の認知容量の解除 ―― を体感していただき ました。当日参加できなかった方、途中から参加された方に、その全体の流れをお届けします。

  • 48 名のご参加(第1回は2回で延べ 約108 名)
  • 2時間半 ハンズオン中心
  • テーマ [1A] 認知容量の解除

これは第1回の追加開催(6/15・改良版)です

第1回は、メイン回(5/26) と、その内容を一部改良した 追加開催(6/15) の2回を実施しました。 こちらは 追加開催(6/15) のダイジェストで、メイン回に 産業転換の具体例(図2) などを 加えています。メイン回は Vol.1A 第1回(メイン回・5/26) をご覧ください。

本日の起点 — 始まりの物語

「AI活用講座」を受けた人が、世界を変えるわけではない。

1990年代、Windows95とともにPC・インターネットが普及したとき、多くの人は「ExcelとWord の活用講座」「ブラウザの活用講座」に熱心に通いました。けれど、その後の30年で世界を変えた のは、講座の受講者ではなく、ネットを前提に事業そのものを構想した人たち ―― Amazon、 Google、Netflix、Uber ―― でした。

いま生成AIで同じ構図が始まっています。「AIの便利活用講座」「Claude Code活用講座」の延長線上に、 世界を変える事業はおそらく無い ―― この問題意識が、本プロジェクト全体の出発点です。日本企業には 優秀な人材も立派な経営理念も揃っているのに結果が伴わない。だからこそ、生成AIでゼロから戦える いま、そこを反転させたい、という思いがあります。

  • これまで:AI as a tool


    便利ツールとしての活用

  • これから:AI as a strategy


    AI前提の構想を描き・実現する(AIトランスフォーメーション)

この転換を、理論の解説ではなく「手を動かして体感する」かたちで進めたのが第1回です。 本プロジェクトは、AIの戦略インパクトを3つの層で捉える 5×5×5の枠組み を指針としています。

戦略インパクト・スケール <第3層> 戦略転換 産業・事業スケールの変化 [3A] 顧客価値の     シフト <第2層> 組織変革 事業組織スケールの変化 [2A] 情報流通の     血流化 <第1層> 実装 現場・個人スケールの変化 [1A] 人間の認知     容量の解除 ↑ 第1回は、ここを起点に。
図1:AIの戦略インパクトを捉える3層構造。第1回は最下層の起点 [1A] を中心に扱いました。

産業は、こう変わる ―― 認知容量の解除の例

「人間の認知容量の限界」が外れると、産業の形そのものが変わります。追加開催(6/15)では、 いくつかの業界で「従来の強み」が「AIで変わる姿」へどう移るかを具体的に描きました。

製造業(自動車部品) 従来:ベテランの目視・抜取検査が誇り AI後:1円/回で全数検査 →     品質保証の前提が変わり新モデルへ 小売(チェーン) 従来:品揃えと接客の「勘」が強み AI後:テーラーメイドを安く、需要を     世界の情報からリアルタイムに把握 コンサル 従来:人月で情報を集め、解く AI後:情報処理はAIへ。論点設定と     価値判断こそが人の価値に 銀行 従来:与信審査のノウハウと信頼 AI後:与信は大量データでAIが判断。     対面と質の高い対話が残る価値
図2:認知容量の解除は「AIに置き換わる部分」と「人間に残る価値」を同時に浮かび上がらせ、産業構造そのものを動かします。(6/15で追加)

当日の流れ — 5つのハンズオン

対話する → 作らせる → 仕組みにする

「個人で便利使いする世界」から「事業戦略への組込みを構想・実装する世界」へ。参加者は 実際に手元のAI(ChatGPT / Gemini / Claude)を動かしながら、一段ずつステップを上がって いきました。

AIと対話する チャットで使う AIに作らせる コード・成果物を生成 仕組みにする API・自動化で動かす 個人の便利使い 事業戦略への組込み
図3:3つのモードを上がるほど、「個人の便利使い」から「事業戦略への組込み」へと重心が移ります。

01 — 課題を言語化し、AIと比べる

「自分の業界・部門における"人間の認知容量の限界"とは何か」をまず自分の言葉で書き、 同じ問いをAIにも考えさせ、人間案とAI案を比較。"伝えられないものはAIも汲み取れない" ―― 言語化の重要性を体感する導入です。

02 — 世界のニュース100件を、AIに使わせる

AIが取得した世界のビジネスニュース100件を題材に、「先読み」「人材育成」「取引先対応」など 目的を1つ選び、自分の業界・部門設定を添えて実行。同じデータでも、目的の置き方で引き出せる 価値が変わることを確認しました。

取得 input 活用 output 蓄積 store この「仕組み自体」をAIで作れるか? 取得システムをAIコーディングで作る / 処理でAIをAPI経由で呼び出す
図4:情報を「取得→活用→蓄積」する流れ。鍵は、その仕組み自体を自分の手でAIに作らせられるか。

03 — "ちょっとしたAIエンジニア"になってみる

生成AIに書かせたPythonコードを Google Colaboratory に貼り付け、APIキーを設定して実行。 「素人でもこれだけ簡単に作れて、動かせる」 ―― 競争優位の源泉そのものがシフトしている 感覚を、自分の手で確かめました。

04 — 15部署のニュースマップを描く

大量の記事をAIに評価させ、「どの部署がどの記事を重視するか」を色分けした地図に可視化。 リスク管理・CFO・マーケ…と、立場ごとに見える景色が違うことが一枚で立ち上がります。 かつて数千万円かかった戦略マップが、目的(なぜ作るか)さえ決めればAIで作れてしまう ―― 価値は「何を作るか」と「どう意思決定に活かすか」の両端へ移ります。

記事 × 部署の重視度を色で可視化 リスク管理 CFO・財務 マーケティング 事業開発 その他部署 …(計15部署)
図5:同じニュース群でも、部署=立場ごとに「重視する記事」は異なる。それを一枚の地図にしたイメージ。

05 — そして、次への物語へ

最後に冒頭の「始まりの物語」へ戻り、今日扱った技術が経営戦略にどう紐づき、どうスケール していくのかを各自のストーリーとして展開。エンジニアと戦略家が分業していては新しいものは 作れない ―― 戦略を描く人もAIエンジニアを兼ねる、その地続きの体験として締めくくりました。

技術の体験を、戦略の文脈へ。

第1回で扱ったのは、AIを自分の手で動かす"入口"です。ここで得た感覚を、皆さんご自身の 業界・事業の構想にどうつなげていくか ―― 本編は、そこから始まります。


関連ページ: メイン回(5/26)のダイジェストダイジェスト一覧開催予定・次回案内

次回開催は 8/3(月) 20:00〜。継続的な開催案内はメール配信登録から受け取れます。

案内メールを受け取る(無料登録)